人が殴り合うなどということは異常事態です。

しかし、太道の試合ではごく当たり前にそれを行います。そして、試合の後は笑顔でお互いを称え合い、握手を交わします。

試合中、選手は非常に濃密な時間を過ごします。

相手がパンチを放ち、それを避け、打ち返す。この実際には1秒にも満たない時間が、10秒にも20秒にも感じられるのです。

この濃密な時間を共に過ごした対戦相手とは、ごくわずかの時間で親友とも言える関係になるでしょう。

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また競技としての面白さはもちろんのこと、実際に打撃を当て合うことにより心身が鍛えられ、

有事の際、慌てず、落ち着いた、確実な行動が取れるようになります。​

太道の稽古を積むことにより心身に余裕が生まれ、危険の芽を事前に察知し回避することもできるでしょう。

究極の護身とは悪漢を力で制圧することではなく、いざとなった際に取り得る手段を身に着けることで

落ち着いて状況を判断し、危険を未然に回避することなのです。